僕らはいつも以心伝心



ラッキーは僕の布団が大好きです。

もっと言うと僕の布団は自分の布団だと主張しているみたいです。

寝床を作れば、僕よりも前に寝床の上でしかもど真ん中に陣取って、寝ようとします。なのでいつも僕が気を遣ってラッキーをどかしつつ布団に入ります。

寝起きも一緒です。

布団をたたんで横においておけば、必ず畳んだ布団の上かもしくは間に入って寝ています。あたかも自分のベッドのように…

なので毎日僕の布団で寝ているときは決まってラッキーに話しかけます。

「ここはぼくのふとんです。あなたの布団ではありません」×3

それでも、ラッキーは知らん顔です。でも僕もめげずに毎日ラッキーに話しかけます。

少し話は変わって、僕も40代の後半に差し掛かるので、老いには勝てず登頂部が後退しかけています。

昔は40まで髪の毛は持てばいいかと思っていましたが、最近は欲も出てきてもうちょっと持って欲しいと思うようになってきました。

周りに剥げている人がいないせいか、なんとか自分も踏ん張りたい、そんな気合いだけでなんとか頑張っています。

ふと隣を見るとふっさふさな毛を持ったラッキーがいるので、なんとかあやかりたい一心で、ラッキーのおでこと僕のおでこをくっつけて「毛が増えますように…」と念じるのが習慣になりました。

なので毎日ラッキーに、布団の主権と毛の催促をお互いのおでこをくっつけて話をしています。

すると、最近妙なことが起こるようになってきました。

それは、布団の事ではなく髪の毛のことでもなく、僕とラッキーに同じようなことが起きるようになったんです。

耳が痒いなと思ったら、ラッキーも耳をきにして首を左右に振りまわしたり、お腹がいたいなと思ったら、ラッキーも下痢をしてみたりと、絶対ではありませんが、多くなったような気がします。

おでこを合わせることで、何かしらのテレパシーがお互いに伝わるようになったんじゃないかと、そんな非現実的なことを思うようになりました。

いつかラッキーが考えていることがわかるようになったら、楽しいのやら怖いのやら複雑な思いです。

それでは今日もラッキーにお願いを。

「髪の毛をふっさふさにお願いします」

テレパシー送信中

そこは僕の布団です


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